社会人になってから上手に同人できないんだけどね

私は同人が大好きだ。
正直、人生の真ん中に同人がある。

同人誌を買ったり、同人誌を描いたりしている。
(ウェブでも見たり載せたりしている)

漫画家になりたいわけでもなく、同人誌で儲けたりしたいわけでもない。

だから同人は私にとって趣味であり、ほかに仕事を持つ必要がある。
でも「生業」は、もしかすると同人の方なのかもしれないと思う。
辞書通りならば、生計を立てるための職業が生業だから違うんだろうけど
それがなくては立ちゆかないという意味では同人が生業なのだ。

私の場合、主に二次創作が好きだ。
好きな作品のことを話しながら、自分なりに考えたことを伝えたり、伝えてもらったりする。
それは直接でも、作品やSNSの投稿を通してでも、最高のコミュニケーションだ。

たまに悲しいことだってある。

悪口を言われたり、あの人は好きじゃないなあと思うこともある。
あの人と仲良くなりたいと思っても、そうなれないこともある。
私と仲良くなりたい人がいても、なかなかうまくいかないこともある。

でもそれも含めて同人が好きだ。

同人誌を描くのはしんどいけれど3ついいことがある。

1
大好きな作家がそれを読んで共感しれくれることがまれにある。

(奇跡がおきると、いつのまにか友達になっていたりする。少女マンガのようなミラクル大事件だ。)

2
エラい先生じゃないのに、本が出せる。

(本が大好きだ。いろんな人の頭のなかみが、ことばや絵になって共有してもらえる。人間の考えたシステムでいちばん天才!って思う。同人をやってなきゃ、漫画家や小説家や芸能人じゃなくたって本が出せるなんて知らなかった。しかも好きなデザインにできる。)

3
サークル参加ができる。

(同人イベントが大好きだ。同じように机を並べて、同じものを好きな人が集まる。同じ音楽がかかっていたりする。でも毎回全然違う。要素はいつだってほとんど同じなのに一回も同じがない。
机の内側にいると、その最初から最後までを見ることができる。)

この3つ目の、見ることができることを、ちょっと書きたい。

がんばって書いた本の並べ方を何度も直しているひとがいる。
大きなポスターを飾って、綺麗に刷れたと喜んでいるひとがいる。
きっと徹夜で作業をしてたんだろうすっぴんの女性が、慌ただしく準備をしていたりする。
緊張の面持ちで必死に買い物しているひとがいる。
初めて直接対面する友達どうしが、きゃあきゃあ騒いでいたりする。
告白するみたいな表情で、差し入れを渡すひとがいる。
買った本を自慢げに抱きしめているひとがいる。
思ってなかった列ができてしまって、慌てているひとがいる。
その列が進まなくて、イライラしているひとがいる。
早速手に入れた本をひらいてにやにやしているひとがいる。
空っぽの段ボール箱をたたみながら一息ついているひとがいる。
送り返さなきゃいけない沢山の在庫を前に困っているがいる。
台車を持っているひとが、全然しらないひとに、
載せていいよと声をかけていたりする。
段ボールに入りきらなかった荷物やポスタースタンドが、鞄からはみ出しているひとがいる。

もっともっとあるよね。
全部すごく好きなんだ。
すごく素敵なんだ。

開場と閉会のアナウンスがあると、みんなが拍手をする。
同人イベントなんて毎週ある。そんなに珍しいことじゃない。
それでも毎回必ず拍手がある。

同人イベントが大好きだよ。
すごくすごく。

同人が大好きだ。

だから、
同人一生やめません。

仕事が大事でも
結婚とかしても
漫画かけなくなったとしても

同人は一生やめません。

いい大人だけど
色々悩んでいて、
1番大事なことを確認するために
書きました。
読んでくれてありがとうね。